コミュニケーションを取るときの注意点
業務をスムーズに進めるためにはメンバーとの連携が欠かせませんが、その際に必要となるのがコミュニケーションです。コミュニケーションが不足するとインシデントにつながってしまう可能性もあるため、注意しましょう。
看護師同士のコミュニケーションのコツ
治療に関する専門用語など共通の言語も多いため、看護師同士の方がコミュニケーションを取りやすいと思います。しかし、看護師同士で仕事を依頼する場合はトラブルに発展してしまうこともあるため注意が必要です。
実際に「受け持ち以外の患者さんの担当になったとき、いわれるまま対応していたら実はNGな行動だった」「手が空いていなかったから別の看護師に患者の対応をお願いしたら患者さんの苗字しか伝えておらず間違いが起きてしまった」といったトラブルも起きています。
このような事態にならないように事前に情報を確認し、患者さんの言い分を鵜呑みにしないことが大切です。患者さんの中には認知症を患っている人もいますし、自分の状態を勘違いしている人もいます。「大丈夫だろう」と安易に行動してしまうとインシデントにつながる危険性があるため慎重に行動しましょう。たとえば、具体的に指示を出す、チェックリストを作成する、など相手が分かりやすいように行動することでコミュニケーション不足が補えます。
「主語」が抜け落ちるときは
看護師は患者さんやそのご家族、連携している職種のスタッフ、とさまざまな人と関わる機会が多いのですが、物事の説明をするときに「主語」が抜け落ちている人が意外と多くいます。主語がないと聞き手側は正確な情報を知ることができないだけでなく、イライラしたり、話をするのが面倒になったりしてコミュニケーションを取るのが難しくなるため、その場合は「5W1H」を意識して話すようにしましょう。「Aさんが△△を行うといいましたが、Bさんが前の対応と違うといったため、Aさんに確認しにきました」というように物語風にすると、背景や状況がさらに分かりやすくなります。
「怒り口調」になるときは
忙しいと手短に用件だけを伝えてしまうため、どうしてもきつい話し方になってしまいます。ベテラン同士であれば問題はありませんが、新人看護師が多い職場だと「Aさんには話しかけにくい」「怖い」と思われてしまうかもしれません。そのようなときに役に立つのが「クッション言葉」と「おまけ言葉」です。
クッション言葉は相手に話しかけるときに、ワンクッション前に置く言葉のことです。本題の前に「今大丈夫?」ひとこと置くだけで印象が大分変わります。おまけ言葉は語尾に「かな?」「だった?」とつける言葉のことです。「あの患者さんはどうなった?」というきつめの言葉も、クッション言葉とおまけ言葉をつけると「今大丈夫?あの患者さんはどうなったかな?」といったように柔らかい印象に変えられます。
自分が求める看護を実践するために知っておきたいこと
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病院見学でしっかり見極めよう
病院見学は自分の目で職場環境や人間関係を直接確認できるため、事前に聞いていた情報以上のものが収集できますし、入職後のギャップも少なくなります。ここでは病院見学の申し込み方法やチェックポイントについてまとめていきます。
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コミュニケーションを取るときの注意点
看護師同士だと共通の言語が多いためコミュニケーションが取りやすい反面、分かっている者同士、言葉足らずになりやすいためトラブルに発展してしまう可能性があります。丁寧な言葉遣いで相手が分かりやすいように話すことを心がけましょう。
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新たな看護方式「PNS」
従来の看護方式と大きく異なるPNSは、質の高い看護が提供できるシステムとして注目を集めています。2人の看護師で複数の患者さんを受け持つシステムのため、ミスの予防や看護の効率化だけではなく、モチベーションアップにも一役買っています。