チームワークを良好にするには情報共有が大事
患者さんが回復するまで看護は24時間休みなく行われていますが、毎日変わる患者さんの状況やリーダーからの指示、次のシフトの人への引継ぎなど、情報をしっかり共有しなければ適切な看護を行うことはできません。
「ホウ・レン・ソウ」の目的とは?
「ホウ・レン・ソウ」とは「報告」「連絡」「相談」のことです。看護師は患者さんの側で治療の経過がどうなのか、さまざまな情報を素早く入手するために時間に関係なく常に気を配っています。それぞれが得た情報をチームのメンバーで共有することで迅速かつ適切に処置ができるため、患者さんも安心して過ごせるようになります。
ですが、情報の共有が不十分だと快方に向かうどころか重大な事態に発展してしまいかねません。患者さんの安全を守り、状態に合わせた最適な治療を行うためにも情報の共有は看護師にとって基本中の基本といえるでしょう。
「ホウ・レン・ソウ」のコツ
一般的にもよくいわれる情報共有のコツは「5W1H」です。5W1Hとは、「いつ(when)」「どこで(where)」「誰が(who)」「何を(what)」「なぜ(who)」「どのように(how)」のことです。
情報を正しく伝えるためには個人的な意見ではなく事実を客観的に述べることが大切です。5W1Hに基づいた事実を伝えるようにしましょう。その際、誰でも理解できる言葉や表現を使うことを意識しましょう。
チームには新人からベテランまでおり、それぞれの経験や知識・スキルは異なります。個人で共有する情報を判断するのではなく、どんな些細なことも常に「ホウ・レン・ソウ」することを心がけるようにしましょう。
重要なのはお互いにコミュニケーションを取ること
「ホウ・レン・ソウ」の中のひとつ「報告」はお互いにコミュニケーションを取らなければ成り立ちません。たとえば、ベテラン看護師は「報告はいいに来るもの」と認識している場合、新人が来なければ「報告が来ない」と思ってしまうことでしょう。ですが、ベテラン看護師が忙しく動き回っているときに報告するのは新人には簡単なことではありません。報告に行ったものの、「ちょっと待って」や「後で報告して」といわれると時間が経ってからの報告になるため、「何で報告に来なかったの」と思わぬ捉え方をされてしまうこともあります。新人看護師にとって忙しいベテラン看護師には声をかけづらいものです。ベテランの方から歩み寄って「どうだったの?」と自ら聞きに行くことでこの問題は解決できます。
情報を正しく伝達するためには「報告」が重要なポイントとなります。自分の立場だけでなく相手の立場にたったコミュニケーションをお互いに取るよう心がけましょう。
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新たな看護方式「PNS」
従来の看護方式と大きく異なるPNSは、質の高い看護が提供できるシステムとして注目を集めています。2人の看護師で複数の患者さんを受け持つシステムのため、ミスの予防や看護の効率化だけではなく、モチベーションアップにも一役買っています。